考え続けるということ

「批判的思考力」をつけなさい.

 

頻繁に聞く言葉です.

 

僕は研究者という職業上,人の論文を読んで批判的に議論するとか,何かの活動に対して批評するとか,そういう機会が多く有りますので割と「批判的思考力」は高いほうだと思っています.

 

でも,この批判的思考力,万能ではないと感じることが多くあります.

 

例えば,今日はたまたまFBをみていたら,食品の危険性に関する記事を見つけました.

僕はこういった食と健康に関する専門家では無いので,現時点ではこの情報の真意はわかりませんが,少なくとも,

 

「自分が食に対して無自覚(批判的思考をしていない)だった」

 

ことは認識することができました(そして反省も).

 

で.批判的思考力との関わりで話をするとですね,

 

仮に,

 

「よっしゃ今から批判的に自分が食べる食品の安全性について考えるぜ!」

 

となったところで.僕が何か有益な考察結果を出せるかというと,自信がありません.

 

だってそれについて全然知識がないですから.

 

こう考えると.

論文を批判的に読み解く力や.食の安全性を批判的に考える力というのは,知識と技量が独立して存在するのではなく,むしろニコイチな気がします.

 

知識がないところで論理的に考えろと言われても

 

「だから何も分からないって」となりますし,

 

知識があったとしても(例えば目の前に関連するデータベースが都合良く用意されていたとして)も,それを読み解いて整理して自分なりの考察をする力が無ければ,

 

「ふーむ.情報量はあるんだけどなぁ」

 

となります.

 

 

要するに,僕らは既存の批判的思考力に慢心するのではなく,目の前の現実と向き合いながら,常に「考え続ける事」が必要なんだということです.

 

「へっへーん,俺,学士取ったから学士力あるんだぜ!批判的思考力は学士力の一部だぜ!」

 

なんて事はあり得ないんじゃないかと思います.

 

常に知識を求め,考え続ける.様々な分野に関して,自分なりの考察ができるようになってくる.それが長年続く.

そうしていく事が,批判的思考力に繋がる気がします.

 

 

うまくまとまりませんでしたが,考えること,書く事が大事ですので,とりあえず終わります笑

ちゃんちゃん.