審判の判断をリスペクトするべきじゃないでしょうか...

ブラジルvsクロアチア戦のPKに対する判定,色々な記事が出ていますね.

 

今日読んだのはこれ

要するに,物理学者2名のコメントを参照に判断すれば,フレッジ選手のプレーはシミュレーションだったという事が取り上げられています.

記事自体は最後にFIFAの判断(PK判断に対する擁護)を紹介していますので,一応「PK判定は誤審」「誤審ではない」の両方の意見を示しているのですが,わざわざ物理学者にインタビューするあたりに,何となく「あれってやっぱりシミュレーションだよね」という意図を感じます.

 

僕の個人的な考えですが,こういう調査は,不要で不毛です.

 

大なり小なりシミュレーションやチーティングはどのスポーツにもあります.

サッカーは接触プレー以外にも意図的にゆっくりセットプレーを行ったり,スローインで助走をとってボールが出たポイントからずらしたりする場面を必ずみます.

そういうのってもちろんよくないんですが,とりあえずま〜一番近くで客観的にジャッジしてる主審と副審が個人の裁量でジャッジ(反スポーツマンシップ的行為としてカードを出すことができる)しましょうねっていうのがスポーツじゃないですか.そんなものいちいち科学の視点から論じてたら,全然面白くないですよね(これを認めるなら,後からあの選手のスローインはあきらかにポイントから1.3mずれてたからボールがその分長くとんで失点に繋がった!審判が止めなかったからだ!ってなる.収拾つかねーっつの).

 

僕は,高校教師時代に高校サッカーの総体や選手権の県予選で主審や副審を3年間していたので,審判の方々の気持ちが何となくわかります.そして,プロである審判の方々の判定を,リスペクトするべきだと考えています.記事の物理学者とは違い,審判の方々は走り回り,ベストと思えるポジションからリアルタイムに行われる激しい戦いを最も近くで客観的にジャッジできる人です.時間かけてビデオ何度も見直して計算してる物理学者とは全く置かれている状況が異なります.

 

サッカーのルールでは,審判が無謀で過度な力で反則を犯したと判断した時にファウルが宣告されます.流動的で生ものな試合をコントロールする審判が,「あれは無謀で過度な力だ」と判断すれば,それはもうそれで受け入れるべきだと思うのです.だって無謀か過度かは,その時の試合の流れとかで変わるじゃないですか.審判は試合を紳士で素晴らしいものにするために,コントロールしないといけないわけですから.

 

シミュレーションなどは反スポーツマン的行為として,ペナルティーの対象となります.

それはそれで良いと思います.

しかし,その境界線はあくまで審判が引くことであり,現場から遠くは離れた所から素人たち(競技や審判の)が判断してぶーすか言うことではないと,僕は思っています.